「やーなーぎーだぁ?」
「そうそう。自分の名前だからちゃんと言えるようになろうな?」
「うんっ!!」
コクンと嬉しそうに頷く。
花ちゃんはお兄ちゃんが大好きなんだろうなぁ~~
とても微笑ましい様子に、あたしまで頬がゆるむ。
「あっ、ごめんね。未来ちゃん」
「うぅん。すごくかわいい妹さんだね」
「まぁな。でもまだ4歳だから、色々と大変だよ」
4歳か―……
ずいぶん歳が離れてるんだな―。
「ねぇねぇ、みーちゃん」
へ?
いつの間にか弘也君の手を離して、あたしのスカートの裾を掴んで見上げている花ちゃん。


