kissの仕事が終わるまで、

楽屋で待たせてもらっていた。


雑誌を読んだり、テレビを見たり・・


まだ終わらないのかな?


そろそろ待ちくたびれてきた頃、

ドアが静かに開いた。



「透哉、終わったの?」

私のテンションは上がって、

声も弾んだ。



「やっぱりいた」



・・・・



無言の私に、

クスクス笑った。



「久しぶり」



「・・・久しぶり」



「そんな顔しないでよ?」


「だって・・・」



なんて言ったらいいか・・・


どんどん近づいてくる。

私は、一歩また一歩・後ろに下がった。