「ひゅった……あの人って普通に可愛いけど写メだと本人って気づかなくない?
詐欺ってゆか両方可愛いけど写メと本物別人じゃない〜? なんかお姉ちゃんが言ってた」
澪碧嶺は玲ちゃんと居る時は饒舌で、誰かの批判が好きになるんだけど、
当然、学校の国で生きる女子高生はお勉強方面が苦手だろうと賢いため、
相手の美貌を褒めて十分な保険をかけた上で、いやみったらしく評価を落とす技を習得している。
今回の場合、実物も普通に可愛いと認めつつ写メは他人の域で可愛い虚像だと欺いている訳だ。
「あはは。てか話変わるんだけど、ひゅったん可愛いって言われてるけど私は澪碧嶺のが全然可愛いと思うんだよね。客観的に澪碧嶺のが可愛くない?」
玲ちゃんと澪碧嶺が始めたひゅったんの悪口に気が引けるのか、
ルルナが話題を転換したのを君は察しながらも、
マネ師の澪碧嶺なんかをヨイショするルルナにもイラついて、
愛想笑いで流しておいた。
「分かる、玲もし男なら澪碧嶺と付き合いたいし友達じゃなくても女目線だけでも2組で澪碧嶺が一番可愛いでしょ!」
ルルナに同調する玲ちゃんにも腹が立ったし、まんざらでもなさそうに否定しない澪碧嶺自身にもムカついた。
「ね〜。私可愛い子と友達って自慢できて嬉しいかも! てゆか今日の髪、澪碧嶺やっぱ似合う〜!」
さて、正しい女子をしてるなら、一日三回は身内で褒め合わなければならず、
ルルナは同級生の澪碧嶺を女子高生のカリスマ扱いしているらしい。
はあ?
むーかーつーくー
なのにどうして?
ただ一人、パクり娘に完敗具合が悔しすぎて、
君はお喋りする気にもなれず、お弁当に意識を集中しきってて、
ししゃもを頭からワイルドに噛みちぎってしまっていた。


