おとり化粧室


さてさて、朝方フリータイムの不思議現象、

学校の国の女子たちが、それぞれ己が属するグループのリーダー格の席を囲ってギャアギャア無邪気な猿のようにはしゃぐ光景を皆見たことはあるだろう。

現に君も元トップ・澪碧嶺の机へと足を進めてた。
それは無意識で、別に誰々ちゃんのとこに集合場所を指定されていやしないのに、なぜか固定位置と化してる。


そう、自然の国と同じく、美味しそうなトマトに群がる虫のように、

女子高生は本能的にリアルに引き寄せられる生き物だ。
言葉では説明不可能、そういうモンなんだ。



だとしたら、なぜ君が澪碧嶺のとこに向かうのかって?

セオリーならふあふあグループどもが君の入待ち出待ちをしとくモンじゃないかって?

確かに理屈のみだとその通り、
カリスマな君が自ら下位生徒の群れへと赴くのはおかしな話だ。

しかし、今の君は力量はあるが何しろ経験不足で女子力に自信がないため、とりあえず澪碧嶺の横はキープしときたい。


また、いきなりドヤ顔で偉そうにしたら嫉妬深い連中の反感を買っちゃい、

それだけならまだほっとけば良いが、『近寄りがたくなっちゃったね』と悲しむ子達に、遠回しに『アイツ勘違いしてね?』って陰で叩かれる道は避けるのがベター、

結論、態度を変えるのは自分じゃない。

自らキャラ急変など女子高生的に愚かしい。
周りの女どもに態度を改めてもらえてこそキラキラガールの売名に成功だ。



さあ、
長ったらしい無駄口も済んだところで、微笑ましいイタズラを開始しようか。