おとり化粧室


君たちふあふあグループは、

本当は自分たちのがナチュラル可愛いのにって、着飾るギャルちゃんたちを内心見下しながら、

それでもどこか彼女たちの統治力にビビってて、

目立ちすぎないよう男ウケを狙いつつも、息を潜めて常日頃イケメン君たちを盗み見していた。



実際、怖かったんだ。
女子高生はむやみにモテると同性にひがまれ、

自分が居ないところで悪口を言われちゃうもので、

さっき蹴りを入れてジュースを奪ったギャルの『ひゅったん』なんかが分かりやすいサンプルで、

ひゅったんはノリが良くてイケメン君たちに躊躇なく突っ込むキャラなんだけど、

そんな様子を本人には『気さくで羨ましい』と誉めてる癖に、

陰で男好きとかタラシとか、他のクラスの女子たちにさえ噂されていた。


皆そんなモンで、言ってることとやってることが違うトリックも、

当然、女子高生が修行中の魔法に含まれている。



そんな訳で、君たちもひゅったんをエセぶりっ子だと疎ましく感じていたけど、

クラス代表格の生徒の批判をしたら、

学校の国だと死刑に値するため、誰も何も口にしていなかった。



ああ、前置きが長くなってしまった。

女子高生っぽいお昼休みの可愛い過ごし方の模範その二を教えようか?




「ひゅったんのブログ見た〜? さっき見たんだけど三万もするワンピ着ててね〜すごくなーい? 私なら破産しちゃうよ〜」

場の空気を読めるルルナは、無言になっていた自分たちグループを盛り上げようと、

今月は後二百円しかなくて三万円のワンピースは夢の話だと嘆く。


まだ読んでないと三人が言うと、ルルナは携帯電話を広げひゅったんのブログ画面を掲げた。



そう、女子高生っぽいお昼休みの可愛い過ごし方は、

リアル友達のブログをネタに和気あいあい楽しくオシャレなお喋りで肩を揺らすことだ。