おとり化粧室




フェンスは石垣、校舎はお城、体育館はダンスホール、教室は牢屋、運動場は訓練場、

生徒は兵士や町娘、中には姫様やら王様も、先生は遊学暇人、

スマホは剣でスマホは銃でスマホは鞭でスマホは炎でスマホは盾でスマホは魔法ステッキでスマホはブレーンで、スマホはスマホだ。


ここは学校の国、

クラスメートに意地悪されてる囚われの身の者や、ハッタリ話術で上手く立ち回る商売人、

友情面で空気読めない世間知らずなお嬢様や、大名にパシられて苦労多忙な農民、

個性豊かな高校生が通う世界のすべて、

太陽が頑張り出すと同時に、自分のクラスに戻ろうか。


君たち女子高生にとって、家は仮の住まい、繁華街やバイト先など点々とするも学校が本拠地だ。


「昨日わざわざアウトレット行ったのに何もいいのなくて駐車料金募金してきて悲惨〜」

「バイトん新人切ない。四十後半のオッサンでさ、政府景気どうにかしんさいなって思うで」

「ネイルオイルって効果あるのかなあ? なんか普通に三千円とかで高いじゃーん?」

男子に女子、賑やかなメンバーが作る会話は心地良い。


「死ぬ気で課金したら一番欲しかったやつ無事ゲットできた、いや、金出すの否定派だったけどやっぱ金だな」

「チケットまさかのアリーナだったよ、でもね、聞いて、一番後ろ、見えねー、苦痛。だったら二階席の最前が良かったわ」

男子に女子、控えめな群衆が作る会話は小気味良い。



そして、