ネタのイヤホンジャックに食いついてあげられる君の方が、無邪気なアタシ本領発揮で勝ってるようだけど、
お茶目なオレ演出で先にうどん付けてるのは架翔琉サンとなると、彼は意外と男子力が高いのかもしれない。
バイトの主婦を持ち出してきた実力は評価しようか。
そう、自分以外の女を遮断しなきゃ純愛じゃないって価値観の女子高生は、束縛しぃで独占欲が強くてこそ一人前だ。
話しただけでダメ、ブログで絡むだけでダメ、メールするだけでダメ、
むしろ『お前以外のオンナとは切ったよ』って目の前でアド全消ししなきゃダメ、
視野の狭さと妄想力、暇な時間が絆を完成させる。
その点、女子力蓄えてる君は、
男子の希望に応え、別の女の存在をほのめかされた腹いせに黙って拗ねてみる。
「……。…………。」
ホッペを膨らませ唇を鼻に近付け、左斜め下を睨むんだけど、
一番のポイントは怒るんじゃなくて、プンプン可愛いオーラを醸し出すことだ。
ブランコをこいで渇いた金属音を響かせるのもいい。
言えない不満を堪える代償に、小石を軽く蹴ってションボリ抗議してみるのもいい。
「なに、ヤキモチ?」
架翔琉サンは予想通りのリアクションだった。
つまんない二人だなって飽きたらいけない。
君の教室に居る高校生は、七割がこんな感じだ。
ちっちゃい世界でいちいちゴチャゴチャ大袈裟にやってる。


