おとり化粧室


それでも大丈夫、
だてに十六年生きてない。
学校で可愛い女子高生を貫くための奥の手なら、きっと君は持ってる。


ううん、断言しよう。
無意識で君たち皆は持ってしまっている。

『え、アタシ切り札持ってないよ?! てか何が切り札なの? 意味不だし』って焦ってる子は、

『……え、…………、あなた学生時代に何を学んでいらっしゃったのですか……』って、同級生らに陰でドン引きされちゃいがちだってことも分かっとかなきゃ、

その察知能力の低さが災いし、学校の国じゃあ厄介者扱いされちゃうそうだ。

『ひょっとしてアタシのコト?』

慌てなくて結構、
もちろん心優しい女子高生、
おもてだって非難されることはないので該当者はご安心を。



そんな訳で、頭の良さより腹黒さが重視されがちなこの国は、

コミュニケーション能力が優れてる生徒こそ、女子力の最上級らしい。


そう、君の場合、相手が悪い。
ひゅったんは二組の女王様でイケメン男子とフレンドリーでオシャレ女子に顔が利く人柄なんだから、君には都合が悪い。

悪口は醜いから普段言わないけど、胸中で澪碧嶺、

今は、とりわけひゅったんを散々バッシングしてるんだけど、

制服を着こなす君は、ひゅったんと仲良くしなきゃダメってことなんだ。

偽り友情こそが切り札、
辛抱ばかりで限界かな?


でも、君がケータイ小説の336ページを読んじゃえば、そんなつもりがなかろうとごくごく自然に作者の偏向情報に洗脳されちゃうことだろう。