おとり化粧室


ここはおとなしくひゅったんの意見を受け入れる方が女子力アップなのに、まだ甘ちゃんな君は学校の国のルールがやっぱり悔しい。



ただ、さすがに君も十六歳、
だてに女子高生やってない訳で、自分をマトモに位置付ける理由ならたくさん用意できる。

『仲良しのジムが居なくなって女子グループに男子一人残されたパンクが可哀想ぢゃん』ってことで、
ひゅったん悪者説は有力だし、

『イジられキャラのジムを誘ってあげた勇気をムダにされて玲ちゃんマヂ可哀想』ってことで、
ひゅったん意地悪スローガンはもっともで、

パンクや玲ちゃんを想う友情パワーを盾に、君はひゅったんを盛大に嫌えた。


  あーあ、つまんなーい

このオンナ自己中だなって思う。
こちとらテメェのせいでグループ再結成でピンチなんだぞって思う。

苛立ち任せに君が三番目にいざ立ち上がったのに、霊感がないのか平和な彼女は怨みに気づかず、

「ひゅに矢尾君に〜」って指折りメンバーを数える。


  …………っ、

いやいやいや、いちいちカウントしなくたってどうせ決まってんだろって思う。


「ひゅたち四人だから、あと一人で〜……」


勿体ぶらなくたって、あと一人は澪碧嶺横取りだろうがボケって思う。


思う、思う、頭ん中で愚痴文句ばっかの子にイライラしてはならぬ。
人の振り見て我が振り直せ、
君自身だと思わなきゃ、君の教室は腐ってくと思う。