「ね、澪碧嶺〜、矢尾君男一人でアレだしジム様スカウトしていっかなぁ?」
ひゅったんがほざいた。
ほら、バッドエンド。
どうせついでにって澪碧嶺もヘッドハンティンクされる訳で、
となると、澪碧嶺とジムの二人を横取りされ四人になっちゃったお陰で人数不足、
グループ組み直しのため、君たちは立たなきゃならない。
はあ。
リアルに泣き寝入りだし
だったらパンク棄てて
陸空とかと合併したいし
重い腰をあげるの意味を体感する願望もなかったのに、憂鬱が身にしみる。
昔話でしか聞く機会がなかったが、『やれやれ』と嘆きたくもなる。
「いってらっしゃい。」
ぎくしゃく度を下げようと、一番にルルナが笑顔を作り、右手をヒラヒラ振って二人を送り出す姿勢に入る。
続けて玲ちゃんも「バイバーイ」と、表面上はしゃぐ。
パンクは心細いのか前歯の奥に隠す勢いで唇を噛みしめる。
君は展開がのろまなケータイ小説に嫌々目を通す。
「ジム、行こっかぁ?」
まだ直接誘われてない癖に女子力で自分のポテンシャル分かってる澪碧嶺は、
気まずそうにしてる割に、お呼びがかかるアタシってばドヤっ?!て陶酔してる。
素直なジムはお行儀良く折り畳んでいた足を伸ばす。
宿敵はマネっ子の澪碧嶺、
彼女を取り込んだひゅったんたちがハンドベルチーム完成?
そう先読みしたなら、君は甘い。
ここまできたら、いっそのことケータイ小説の世界にもっと深入りしちゃおう。
そう、主人公が諦めなければたいてい都合よく奇跡は起こるんだ。


