「みゅあね澪碧嶺ー!」
いつもそう。
澪碧嶺だけを引き抜きやがる。
笑顔弾圧が得意なひゅったんにかかれば、ふあふあグループが頷く魔法にかけられる茶番は変わらない。
うんざりな君は静かに瞼を閉じた。
黒い世界に広がる記憶、
チーム決めは小学校、下手したら幼稚園保育園から繰り返されたのに、やっぱり慣れない。
しかも、最悪は的中しやがる。
矢尾君の個性がやってくれた。
GW以降、『高校生の癖につるむのダセェだろ、オレは気ままに生きるゼ、孤独死コワクナイ』的なパフォーマンスを続け、
基本、彼は無垢な少年スタイルを崩さない。
たとえばお昼ご飯、男子Aグループの中につまみ食いがてら飛び込んだり、
食堂で独りの嫌われボーイの隣でラーメンすすったり、
たとえば体育、ペア競技で先生を口説いて二人走ったり、ダリィってサボる自称不良様と一緒に寝てたり、
実写版ピーターパンを素でドキュメンタリー撮ってるらしく、愛されキャラの彼は誰とでも打ち解けちゃう。
たとえば音楽のグループ決め、
派手な女子グループの中に男子一人ひょうひょうと笑ってる矢尾君に、ひゅったんが配慮したんだと思う。
一ページ後、恐らく呪いのメロディが響き渡ってしまう。


