おとり化粧室


「楽譜早いもの勝ちかな、なにがあるのかなぁ?」

自分のトークを聞いて相手が楽しいかどうかを端から考えやしない澪碧嶺が毎度お馴染みツマンナイこと喋って、


「ぽいよね、なんか黄ばんでるし古そうだよ」

別にいちいち大袈裟にしなくても良いのに、何かしらクレーマー気質な玲ちゃんが恒例の文句言って、


「あって二千年代じゃない? 流行り歌なさ気、ね、君チャン」

二人の会話にしっかり返事を、更に取り残されてる子にきちんと問いかけ、世話焼きルルナが毎次世界の均衡を保って、


「あー。だろうね」

毎々ふあふあグループの薄っぺらい友情具合にうんざりな君は内容のない相槌に努める。

いつもそう、グループ結んでずっとだ。



ハンドベルで頭がいっぱいな皆の輪に入ってる癖に、

演奏曲にこだわりはない、
七夕祭りを待ちわびない、

どっちかっていうと、君は花嫁先輩の公式妹認定後のブログの反響と、ケータイ小説の続きが気になってしょうがない。


ほら、今この瞬間だってそう。
普通に学校で授業を受けて友達と過ごすリアルに比べ、

スマホで創れるリアルに女子高生は夢中で、画面の奥が生活の中心になってるため、

最近は、生身の人間との対面コミュニケーションを疎かにしがちだが、

さほど学校の国で問題扱いされる様子はない。


なぜって、君たち現役は、

『はあ? スマホだろうがネットだろうが人間同士のやりとりに変わらないんだからリアルに違わないんすけど。マヂ年寄りゎ意味不』って感じの見解で落ち着いてるからだ。