おとり化粧室


そろそろ脱線は終了だ。
というのも、毎晩君が走り読みしてるケータイ小説は始まって半年以上も過ぎた癖に、

未だ全然話が進んでないんだ、そろそろヤバイ。



まあ、要するに、
真のキョトンじゃない普通の子は、

まずネットの情報を鵜呑みにしないよう指導されてるから、デマかどうか見極めようとしてるし、

そもそもナルシストでうぬぼれてるから、相手に惚れられてるのを察知できるし、

まあ、そんな感じが学校の国のフツーの生き物なんだ。


よって、無垢こそ正しい、純粋こそ正義、みたいな清々しいスローガンはあんまり成立しないのがこの世界、

それでも食品産地の偽装なんてまさかするはずがないじゃないって、

無条件で社会を信じてるのがこの世界の良いところなんだ。


だから分かるでしょう?

この教室を嫌わないで。
この教室を諦めないで。
だって、この教室はまだ腐りきってはないんだ。

君が生きる学校の国に良心は残ってる。ちゃんとある。ストレスの嵐で見落とさなければいいのだけれど。




「音楽の成績って絶対先生の感情入ってるよねぇ!」

親友の面白味に欠けるお喋りが始まっても、まだこの世界を愛してあげよう。

玲ちゃん、澪碧嶺、ルルナ、ふあふあグループは仲良しメンバー、

君たちは花嫁先輩効果で大注目の中、音楽室を目指す。


『あの君チャンと一緒とか凄い』って褒められたい玲ちゃん、

『あの君チャンと盛り上がってるとかいいなぁ』って羨ましがられたい澪碧嶺、

『あの君チャンとはしゃげるとか憧れる』って尊敬されたいルルナ、


そして、