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教科書を片付ける音と同時に始まるお喋り、先生が提出プリントを小脇に抱えれば、今だと日直が黒板消しを手にし、
他の者は二時間目の音楽に向けて段取りよく立ち上がる。
いつものように第三校舎へ向かおうか。
音楽室は身内贔屓でイケメン揃いな三年の教室前を通るから、
ふわりと香水をワンプッシュしたがる玲ちゃんが、冷え性を言い訳にトイレに寄ってこうって口にする習慣を、
本人はバレてないつもりだろうが個室で魔法をかけてるって君は仲良し契約五週間目あたりで導いてたんだけど不思議、
「行こっか」
今日はイレギュラー、すんなり出発のようだ。
先週までの流れなら、三年生が静かに授業を受けてる頃合いで音楽室へ続く廊下を通る逆算で、
名目上ガールズトークに花を咲かせ手洗い場でダラダラ時間を稼ぐパターン、
先輩たちの教室前でわざと喋って、『こら煩いぞ、なんだ一年か? 早く教室入る!』って先生にドアを開けて注意してもらったなら、
立ち止まり『えー?』って笑って先生と絡めたらオッケー、
だって三秒経てば、ノリ良い男子数名が窓から顔を出し、『お前さんたちお勉強は大事なんだぞ、急げ』って話しかけてもらえる訳で、
可愛い後輩運動は成功となる。
大人には意味不明かな?
だとしたら、オッサン、オバサンの前兆だ。
アンチエイジングがてら、もっと青春時代を思い出してみようか。


