君が読む物語がいくら友情メインだってったって、それなりに恋愛が絡まなきゃ青春もつまらない頃だろう。
となれば好都合、
チャイムが鳴るまで後数分、モテたい男女が押し込まれたここは学校の国、
突然、頭をポンっと叩かれた。
?! え、
今日は結婚式のおよばれヘアアレンジ雑誌を参考にしたっぽい野菜ケーキと紅茶屋のお店で働くお姉さんの髪型を真似て、
斜め前髪をビジューピンで止め、ポニーテールを逆流させ毛先を散らした脆いアップスタイルだから、
今の衝撃で崩れたかなって焦って、叩いてきた犯人に君はムカつきかけたんだけど、
ふってきた声を聞いた途端に怒りは静まったものの、逆に心臓がやかましく暴れだした。
「ちょ、ひゅったん、お前はやく陸空に金返したれよー」
なんと、頭ポンの奴は矢尾君だったんだ。
矢尾君と言えば、一年のオシャレ集団の一人で当然カッコいい。容姿は説明不要でイケメンだ。
ひゅったんに用があり、ひゅったんの正面に立ちたいなら、
澪碧嶺を背後から抱きしめたひゅったんの目の前の場所は、
確かに椅子に座る君の真後ろっちゃあ真後ろなんだけど、
「うわあ?! なっ、!!」
君が赤面して女の子っぽく叫ばなきゃならなかった照れ照れ理由が想像つくかな?
プラス、ひゅったん玲ちゃん澪碧嶺ルルナ、というか二組の女子全員に、
一瞬で『君チャンずっる〜〜〜い!!!!』って嫉妬された理由もついでに用意してみようか。


