さて、本を閉じて現実に戻ろうか。
まだ未知の魔法が隠れてるかもしれなかった秘伝の書物・雨季の物語にも目を通せた君は、
そろそろスマホ勇者として、何かを掴みとれたことだろう。
ただし、もしも今、君が新しい技を覚えるヒントを見つけられている場合、
それはきっと勘違いだ。
一年二組、朝のホームルームが始まるまで教室では仲良しグループがはしゃいでる。
ふあふあグループも一人の机を囲い、賑やかにやってる。
「先輩は可愛いね」
助詞を主張して先輩のみを可愛い可愛いと嫌味ったらしく言うルルナにイラっとした君は、
ひゅったんも居るのにいつもの癖でケータイ小説を読み始めるんだけど、
その文章にハッとさせられるなど、大人の国の高尚な方に笑われちゃうから、
やっぱり君が見つけた魔法の新技の手がかりは気のせいで、
適当が正解、『長い脱線もようやく済んだー!』あたりがベストだ。
「ひゅ、三年とあんま絡まないからなぁ、二年は知り合い結構いるんだけど。二年の集まり呼ばれた時とか一年ひゅだけでさすがに緊張だったけど、今や泊まりで遊んでるからねぇ」
先輩と君のプリクラを皆で見てるのに、ひゅったんは自分の力を見せつけてきてる話術を読めているかな?
一年代表キャラで通ってるのに、三年のあの花嫁先輩と遊ぶっていう女子高生的な部分で君に負けちゃった事態に焦って、
ひゅったんが、
『あなた三年と仲良いみたいだけど調子に乗ったらダメだよ、アタシだって二年と交流あるんだからね。てかアタシのが先輩たちと絆が深いし。そこんとこよろしく』
デッドボールの域で牽制球をぶつけまくってくるものだから、そのプライドの高さに君はプチンと切れかけた。
でも、


