おとり化粧室


社会的地位を与えられていない生徒が、髪をやや染めたり毛先をゆるく巻いたり、

スッピン風メイクをしたり程よく香水をつけたりなんて、恋愛に強い女子の楽しみを追うと、

決まって、

『うっそオシャレしてどしたあ? 頑張っちゃってカワイイ♪ 似合ってるよー』って、

同級生の乙女どもに、褒めてるようで貶す口調で一言コメントをいただくまでだ。


そして、学校に通って当たり前に勉強してるなら、だいたいそんな嫌な結果を予測できちゃう能力が身に付くもんだから、

オシャレに興味あっても、

『アタシなんかどうせ』
『イタイ扱いされるし』
『キャラじゃないもんね』

と、自分を諦め、

服なんてリアル社会における迷彩柄、グレー、カーキ、黒、紺あたりで調子に乗らないよう無難に生きてく流れなんだけど、


数年後の女子高生に夢を見るのがピュアな女子中生、


『可愛い子が実はオタクってゆーギャップはアリだけど、雨季が二次元とかネタになんないよね〜』
『雨季ぐらいならアニメに逃げたくなるんぢゃね?』
『二次元に嵌まれるとか雨季って可愛らしいね!』

クラスメートの会話出演率ナンバーワンだった当時の雨季がくだした決断を、

大人な君たちは予想がつくかな?



脱線になるが、
雨季系の生徒の人権を無視するのが学校の国では普通だっていう紛れもない事実に、

怒りを覚える正義感溢れるタイプの人は、悲しいけれど君が読むケータイ小説のヒロインには向かない。

だって、マイルール作者の意向で綺麗事でまとめられるのはナシだし、

そもそも君が暮らす世の中はゆとりみたく甘やかされる訳もなく、ちょびっとビターで後味悪いのがリアルなんだ。