澪碧嶺の餌食にされちゃうとか学校の国で最もツイてない君でも、今日は人生でラッキーデーだったのかもしれない。
「てか君チャンさ、先輩と昨日遊んだんだよね?! プリ見せてよー!」
ほら、百円玉を出せなかったかわりに、
寸胴なウサギが不細工可愛い君の長財布の中から例の武器をやらしく見せびらかさずに、
自然とお披露目できるチャンスが訪れた。
「玲も見たい見たい」
「私も見せて〜」
「ウチも!」
澪碧嶺フューチャーの時代は終わり、『アタシの出番だ』って意気込んだ君は機嫌をなおし、
もったいぶってお札入れを探ってみる。
「えー、てか君チャンの財布ヤバイ、ウサギ胴がダックスフンドじゃんウケる、この財布きっしょくわるいよ〜」
ついに、この時がきた。
ひゅったんが愛あるツッコミをする対象が澪碧嶺から君へとシフトした。
可愛い女子高生が得意な芝居、
変なキャラクターのストラップとかリアルな大根のキーホルダーとか、
奇妙な小物を持ってたらイジられてオイシイって計算済みの癖に、
「ええーかわいーぢゃん〜!! この切ないウサギの愛嬌が伝わらないのお?」
君はプンスカ、愉快なアタシを見事に演じきる。
嬉しかった。
花嫁先輩効果で二組のボスひゅったんにチヤホヤされて幸せだった。
今まで我慢したのが
ようやく報われたんだ
あたしが二組で
センス最先端なんだよ
まあ、読者の期待を裏切らない可愛らしいケータイ小説なんかだと平穏はそう長く続かず、
主人公が悪夢に堕ちる展開が早いらしいが、君の読む物語はどう進むのかな?


