おとり化粧室


「ひゅったーん、玲に任せて、余裕で両替できるよ〜?!」


だから君は遅い。
怪盗澪碧嶺に腹をたててグズグズしてる間に、クラスのリーダーと仲良くなるチャンスを玲ちゃんに出し抜かれてるじゃないか。


丸が五枚、机に並ぶ。
ゴテゴテネイルやってそうで意外と淡白な爪がコインを弾く。

ふあふあファッション御用達ブランドで定番の水玉と王冠がナチュラル可愛い二つ折り財布を玲ちゃんがしまい、

五百円玉を置き、ひゅったんがお礼をしている。



  玲ちゃんのバカ!
  あたしが両替
  したかったのにぃ〜!!


ふあふあグループと一匹、この光景でちっぽけな君は何を感じとれるのかな?


日本の国では下級クラスメートが差別されるイジメがあるように、学校の国だと権力者に対する逆差別が消えない。


逆差別、これがよく分からない子のために説明会を開こう。

なにもしてなくても嫌われモノなら、浮いて皆に距離を置かれて特別扱いされるのと同じく、

学年で派手な子は、なにもしてなくても皆に媚びを売られる。

一歩引かれて、『アタシと口を聞いてくださるなんて!』って恐れ多いのか腫れ物みたいに接するしかされないひゅったんの気持ちを考えたことがあるのかな?


どんなに非常識でもどんなに性格が悪くても、

自分が絶対にされるひゅったんの心を気にしてあげたことはあったのかな?


男好きでもぶりっ子でも、イケメンに誘われたらオッケーでも男友達のが多くても、

本音を隠す皆にすりよってこられるひゅったんもひゅったんで苦労してるんだ。


だって、