おとり化粧室


君は高校一年生、憧れの女子高生になれて夢いっぱいの青春最中、

知的で優雅で厳かで秩序ある大人の国でおすましするより、

ポップでキュート、フランクな学校の国で今しかない今を皆と楽しむべきだ。


さて、しばしば大人たちに携帯電話に依存する生徒は見下されがちだが、それがすべてじゃない。

日本の国のイジメ問題を解決して、子供の役に立ちたがる大人は、

携帯電話は御守りみたいに大切なもんでもあるってことも、この機会に知って、

偽善の技を磨くべきだって、

長い間、学校の国を見守ってきた住所不定の神様によって、ありがたい言葉が残されているんだけど、

もうかなりビンテージめな文字だから、何人の後継者に読んでもらえるのかな?



その胡散臭い巻物には、こんな風に記されている。

一緒に行く子が寝坊で一人でバスに乗ってる朝には、
『今一人だけどアタシはメールしてんだから友達が居ます』って誰かにメール送ってて、

友達が彼氏と早退して一人になった休み時間は、
『今一人だけどアタシは電話してんだから友達が居ます』って誰かに電話かけてて、


とにかく、

『パッと見、あんたはアタシを独りぼっちって思ってるかもだけど、アタシには友達がいるんだからね! 嫌われて一人じゃないんだからね!』って、

皆に訴えるために、女子高生たちは携帯電話を弄ってるんだそう。



すべてはそう、毎日毎日、君は同級生に友達居ない奴って疑われるんじゃないかって怯えてる結果なんだ。



『携帯電話があるから独りじゃない。』




まあ、この複雑な心理を君が本当の本当の本当に理解するのは、

自分がいじめられっ子になってからなのだけれど。