おとり化粧室


花嫁先輩のブログは結構チェックしてて、

彼女が紹介してた質感あるバレッタとか編み上げサンダルは、君が買ったのと同じやつで、

勝手に『アタシたち双子みたい★』ってキラキラ運命感じてたのに、

一体、あのコーディネート能力は何だったのか。


今日の先輩には、全然、カリスマ性が見つからない。

プラス、もっと一緒に居て楽しい人柄だと信じてた自分をバカと呆れた。




こっちに任せっきりの人にイラッとするのは幼いのかな?

君は短気?
先輩は自己中?
皆にはどう見えるのかな?




「えー……と、なんか、いつもの感じでなんかとりあえず気になるのありませんか?」

こっちばっかが接待してやってる感が腑に落ちなくても、

もう高校生、社交スキルは身に付けとかなきゃ逆にクレイジー生徒な訳で、

嫌な気持ちを抑え、せっかく君が気を配ってやってんのに、


「え〜?、わたし今日は君チャンさんにプロデュースしてほしーんだもーん」なんて、

甘えた口調でふざける先輩は、

顔色をうかがうとか不穏な空気を察知するとかコミュニケーション的な部分の概念が皆無らしく、

店内の飾り棚に置かれた写真立ての反射を利用し、自分の前髪を直すことに集中してやがるんだけど、

正直、こういうマイペースわがまま姫様タイプが学校の国では強いんだ。


真面目とか正論とか、そんなカチっとした子は友達ノリが基本の学生社会ではウケが大変悪く、

そのようなキャラが政権を握る可能性は低いんだとか。

友情に恋愛に青春、大忙し女子高生物語を夢見る中学生ガールズは、こんな未来にガッカリ気味かもしれないが、

毎晩ケータイ小説を読む君なら、入学前にリアルの下調べができて結果的に良かったと後々感謝することだろう。