可愛いって自覚してなきゃ、
他のクラスに用がある時、教室で目立つよう呼ばないと思う。
可愛いって自信がなきゃ、自分でモデルに応募できないと思う。
アタシ可愛いって自惚れない生徒は、女子高生を名乗る資格がないと思う。
こんな具合の流れは、サバサバ飾らない主義のオープントーク内だとウケるようだが、
これに『あるある』って共感しちゃったら愛されオシャレっ子的に最後、
僻み娘だって確定されちまうから、
女子力高いメンバー間だと決して語られないガールズトークたちなんだとか。
「あのねえ、いきなりなんだけどねっ、君チャンさんのブログ実はわたし見ててね〜可愛いなあって。結構見てたのね。
それでねえ、わたし読モ送ったらねえ、今度東京呼ばれちゃったの。雑誌載るのわたし、異例の一ページ特集企画なんだって。
でねぇ、良かったら服とかコーデ相談乗ってくれないかなあ?」
先輩は初対面でも臆せず、アタシを貫くらしい。
鏡の前で研究しつくされたであろう上目遣いを武器に、勝手に交渉モードを強制してきた。
、え、
なに、何の話、?
状況が掴めない君も一応、知っていた。
玲ちゃんどもがファンなイケメン先輩の彼女が花嫁にしたいナンバーワン女性のこの先輩だって噂ぐらい耳にしてはいた。
ただ、学年が違うし、あのイケメン先輩の恋人でレベルが上だし、
自分なんかがリアルで喋る日が来るなんて、夢にも見てなかった訳だ。
「ほんっと、君チャンさんいきなりごめんねえ?」
制服姿が自慢な十代、青春、
二組の皆は、花嫁先輩と君とを不思議そうに監視し始めてるんだけど、
学校の国のこういった類いの視線を浴びることは、日本の国の美容室で人気なトリートメント効果みたいなビューティー面に作用するそうで、
今、戸惑ってるフリを続けてる君は立派なブリッコ達人、
本当は隠れ腹黒キャラの君が今、傲慢キラキラ輝き出してしまっていることぐらい、
たぶん神様だけにはお見通しだ。


