おとり化粧室


こんなことを日本の国でほざいたら『理解が足りない』、

『あなたの姉妹が同じ立場なら貴様は同じことを言えるのか!』って、皆に叱られちゃうからタブーだけど、


そちらの国の善意や常識が存在しない学校の国に住む各学年に二、三人しかいない稀な女子力最小値のひねくれ娘どもは、

『動物ガキDV彼氏と青アザ絶えない自分大好き彼女さんはお似合いだよ?』って、

悪魔ばりなハートでそんなカップルに引いてるんだとか。


くどくなるがもう一度、
こんなことを日本の国で発言したら、

人でなしって嫌われちゃう失言だから、絶対に口にしたらいけないし、

こんな発想を抱くだけで罪なので、くれぐれもご注意を。



それでも懲りずに、もう一度。
玲ちゃんはDVされ彼女になれる素質があるし、

澪碧嶺はなんでも相談に乗る女神才能があるし、

ルルナは心配して周りに策を求めて走り出す友情素材がある。


そして、君、君は乙女心が全体的に足りない。




「玲ちゃんみたいに実のある恋愛しなきゃねえ。ウチも運命探さなきゃ、あはは」

「分かる分かる、私らも若者だけど最近の高校生って恋愛の質がアレだよねぇ」

「うんうん、玲の周りも尊敬できる付き合いしてる子いないなぁー」


澪碧嶺、ルルナ、玲ちゃん、
チャイムが鳴るまで後二十分、
怠惰な先生が来るまで二十三分のフリータイムは素敵テーマで盛り上がってこそ、

親友を哀れむ君みたいに可愛い女子高生になり損ねたら、青春は退屈だ。

そう、教室だと君の客観的な価値観より、三人のような若々しい心意気の方がリアルなんだとか。