三人の会話が鬱陶しくて、面白いケータイ小説がないかとスマートフォンを弄ってみる。
画面にはタイトルや一言あらすじが並んだ。
あーあ、遅刻やだな
なんか暇潰しに良いのないかな
あ、これにしよかな
そこで、一つをクリックしてみる。
当然、一ページ目はプロローグだろうと疑いもしなかった君は、
まさかのおことわりで、少しびっくりした。
そのケータイ小説はイジメがテーマだと重たくて読みにくいっていう作者の個人的見解で、
シリアスさを削除、現実逃避レベルにあえてカジュアルダウンしているらしい。
小学5年生の男子が気になるあの子を『ブス!』って呼んでからかう感じ、
小学4年生の女子が気になるアイツへ『バッカみたい』って叫んで絡む感じ、
『だいすき』の代わりに『だいっきらい』が似合う雰囲気で進むと注意書きがされていた。
ちなみに、君は中学生の頃から携帯電話を持っていたせいか、
メールが得意だったし、インターネットが身近だったし、
知り合いの大半はブログを書いてたし、電話帳登録人数がたくさんだったし、
肌身離さずずっとずっと生活の一部になってしまっている。
この先はそういうことだ。
思春期のコミュニケーション道具に携帯電話がなかった昭和世代には、
君たち平成生まれの友達感覚が微妙に理解し難いかもしれないけど、
まあ、なんでも環境とか年齢のせいにするのはツマラナイので、
適当に流そうか。


