さっきの濃密な一時間をルルナは知らないんだ。
もしかすると、さっき廊下で二人語った内容が澪碧嶺についての悪口だけだったかもしれないけど、
玲ちゃんと君は信用したから腹を割って話したし、はじめて真剣に相談したし、秘密の悩みを分かち合ったし、
それなりに大きな友情を育んだのは、たとえ陰口にしろ紛れもない事実なんだ。
そう考えると、自己防衛に努めるルルナにさえ優しくなれた。
だって、逆に、さっきの時間で玲ちゃんとしっかり連携とれてるのがルルナじゃなくて自分ならラッキーじゃないかと、
情報量が多いのがルルナより自分なら助かるじゃないかと、
損得勘定にほくそ笑めちゃう。
ルルナと玲ちゃんが仲良くなるんじゃなくて、君と玲ちゃんが仲良くなれて安心したんだ。
そう、もしかしなくても、神様に味方されているチックだ。
「てかルルナ聞いてー、さっき玲ちゃんがさ〜?」
二人だけにしか分からない内容を持ち出すことによって、
澪碧嶺どころかルルナよりふあふあグループで優位に立てるかもって閃いたら嬉しい。
キラキラ輝く笑顔で魔法をかけようとしたら、
「ねえ! ちょっと自分ら!!」
君が呪文を唱えるより先手を打たれたりなんかしたら、
一秒後には、どんな奇跡が起きるのがお約束かな?


