おとり化粧室


さすが親友だ。
君も玲ちゃんもお互い『学校でキャラ崩すとか女子的にアタシとしたことがしくったな』って、自分に後悔するも、

アイコンタクトひとつで女子高生が何をできるかっていうと、

『ネムの悪口はどうでもいいけど、ルルナの陰口はアタシも忘れるからナシの方向でね』って、

美しいカラコン瞳で口約束が成立しちゃってた。


本当に君は生まれ変わったらしく、

以前なら舌打ちマックスだったはずが、あまりに盛り上がるため、二時間目もサボる話で落ち着ける不思議。



「ルルナなんて?」

玲ちゃんに頼まれて、ルルナを呼び出すメールを打てば、

<保健室行くの忘れて授業出ちゃったよ。私真面目でしょ?笑、うそ、ごめん。私も保健室に行きたかったよ〜>と、返事がきた時、

女子力磨く子はどうでるでしょう?


「あー、なんかルルナ今ふつーにネムと居るっぽいー」

ルルナは一言も澪碧嶺と一緒なんて言ってないのに、玲ちゃんを喜ばせたくてアレンジしちゃう。

案の定、玲ちゃんは「えールルナ優しー、てかかわいそー」って、笑ってた。


コミュニケーション能力に難アリな君は仮の姿で、今や誰かを接待できるなど、

親友と出逢えたことで、真の力に目覚めたのだと思われる。


<ルルナだけトイレ行くってこっち来てよ〜>

<分かった>

会えるのに場所を変える、話せるのにメールにする、通じるのに隠語を作る、

深い友情へのステップアップが、意地汚いトラップに見える正義の人は、

一日限定で女子高生に変身可能チケットを手に入れたら、

何がしたいのかな?