おとり化粧室


お買い物が好きって言うと可愛い。
オシャレになりたいって言うと可愛い。
可愛くなりたいって言うと可愛い。

ねえ、女子高生は世界で一番可愛い。


『あの子は誰よりもセンスいい』って皆に思ってもらいたくて、

スカートやらブーツやら選びまくる。

友達を左右に並べてしか動けないのは、『あの子は親友に好かれてるね』って皆に思ってもらうためで、

高級ブランド物で自己顕示欲を当て付けるように、

少しでも学年で人気の子を飾りたい。



なぜって、可愛い子とツレしてると、

女子には『あんな可愛い子と仲良しとか羨ましいなぁ、アタシもあの子と友達になりたいなあ』と、

男子には『あんな可愛い子と仲良しとかアイツ狙うにはレベル高ぇな』と、

人間って単純らしく、目で見た情報に素直だから、

可愛い子とつるむ分だけ、総体を持ち上げてもらえるんだ。


『あんな可愛い子と仲良しとかアタシも憧れの対象になるもんね』って、得意な計算をしたら、

見栄え良くコーディネートしてくれるため、

ファッション小物『友達』ってやつは、可愛い女子高生っぽいアクセントに助かってる。


そんな訳で、友達とは表面を装う便利な道具である。



君の思考は恐ろしい?
そう真っ直ぐに受けとる純粋な子は、『まだまだ洋服の知識が浅いな、つまんね』って、

学校の国でカリスマ様にシカトされちゃうので、

ここは分かったフリをするのが芸術肌だ。

ほら、優しい嘘を重ねに重ね、君たちの女子力は向上するらしい。