光と影

アンタのほうが、倍以上怖いけど。


でも、そんなの気にしてられない。


さっき、アタシを殺そうとした女だから。



「まぁ、イイコチャンを苛めてても面白くないしさ?」




「・・・・は?」




「アンタ、なんでも言い返してくるんだもん」



女は傘をたたみながら言う。



「ま、止める気はないけどね」



そして、天使のような笑顔で悪魔のような言葉を差し出す。



コイツは、本当に恐ろしい。



「あ、最後に言うね」



女の細い指が、眉間につく。


「知らないだろうけど、アタシの彼氏を奪ったら、本気で殺すから」


・・・・・何も、言い返せなかった。


「ま、知り合えないだろうけど。じゃぁね~」