君の隣で



一方、


「なー、魁人ー」

「あ?」

「かわいい子探さねぇ?」

「ったく、これだから祐輔は(笑)」


こいつは、藤川 祐輔。


俺の連れだ。


「俺、高校デビューしようと思って♪」

「……………」

「そこ、無言やめようね。祐輔君泣いちゃうゾ」

「きんもっ!」

「ちょ!魁人君!ガチの顔やめて!」

「ははっ!馬鹿だ(笑)」



そんな馬鹿なことをしていた俺達の前に


1人の女が目に入ってきた。



「お!大物はっけーん♪」

「………」

「……魁人?」


それは、栗色の長い綺麗な髪の小柄な女。


「あれ、まじかわいいじゃん」

「確かに。」

「魁人がそんなこと言うの初めてじゃね?」

「……そうだっけ?」

「おー」



連れと思われる女も綺麗な顔立ちをしている。


でも、俺は童顔と呼べるかわいい子から目が離せなかった。