「あはは、はは…」
私の乾いた笑い声が響く。
「……沙希」
ゆうくんは状況を理解したみたいだ。
「……かぁ君には、言わないで」
必死に絞り出した声で、ゆうくんに伝える。
「な、なんで!?」
ゆうくんは私の思わぬ言葉に驚いている。
「かぁ君、優しいから。全部自分のせいだって責めちゃうの。」
「………」
「だから、言わないでね。」
「………おう、わかった。でも!」
ゆうくんの顔は、真剣だった。
「なんかあったら、俺に言え。全部押さえ込んでたら、お前がおかしくなっちまう。」
眉を下げ、私の髪をくしゃっと撫でる。
「うん、分かった」
そして、
「あ、りがと」
泣きそうになるのを必死に押さえた。

