ここには、ニヤついてる男が一人
「か、魁人？どうした？」
「あ？」
「さっきからニヤついてばっかじゃん」
流石に不気味になった祐輔が魁人に声をかけた。
「……聞きてぇ？」
ニヤつきながら魁人は祐輔に言った。
「何だよ？」
「俺、沙希と付き合った」
「……はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ！？」
愛華より大きい声で叫び声を上げた。
「藤川君！？どうしたの？」
「いや、なんでもないっす」
「急にどうした？」
「俺、沙希にこくったんだ。そしたら沙希も俺のこと好きだったんだってよ」
「ずりーよ！魁人ばっかり！」
「ということだ、祐輔。俺の女だから」
「魁人～。腹立つ！」
「なんとでも言え。独り身」
「言い返せない！くっそ～！」
