「なぁ、沙希」
「あ、かぁ君!どうしたの?」
「ちょっと、いいか?」
「うん、いいけど…」
そう言って、私は階段の下の隙間に連れられた。
「かぁ君?」
「俺、沙希が好きだ。俺の女になってくれね?」
「え…?」
急な言葉に頭が働かなかった。
「ちょっと待って。今何て言った?」
聞きなおすと、かぁ君は顔を赤くした。
「…二度も言わすな」
私もつられて顔が赤くなる。
「私も、かぁ君が、好き」
するとかぁ君が私を抱き寄せた。
「っきゃ!」
「まじ、うれしい。沙希、好き」
「私もかぁ君好き」
結構な時間、2人で抱き合っていた。
それを見ていた人にも気付かずに。

