のたお印の短編集

ジロジロと無遠慮に、冴子の裸体を睨め回す俊平。

その視線さえもが、冴子の劣情を煽る。

が、俊平としては面白くない。

否。

『ただ歩かせているだけでは面白くない』

「冴子」

俊平は舌なめずりしながら命じる。

「四つん這いになれよ。犬みたいに尻突き出して廊下を四つん這いで歩け」