しかし…。

「死んでねぇ…」

苦々しく呟くドレイク。

彼もまた、泣く子も黙る海賊の船長。

仕留めたかどうかくらい、斬撃の手応えで理解できる。

血糊を拭い、カットラスを鞘に納めながら。

「あんな化け物がいるたぁ…海は広ぇな…」

ドレイクは、どこまでも深い群青の海を睨み据えるのだった。