「なんかややこしい班に入っちゃったね〜、柚」
「まさか3人の間にそんなことがあるとは知らなかったし…」
「しかも余ってたわけだから、選択肢はなかったよね。でも柚は今のところ被害はないんでしょ?」
「うん。でも蘇我さんだけ一人で頑張ってるのに、知らないフリなんてできなくて…」
「ん?蘇我さんがどーかした?」
「あ…、あゆ」
後ろからあゆの声が聞こえてきて、映美佳と同時に振り返ったら、そこにはすでに会計を済ませてビニール袋に入ったお土産を持ったあゆとななっぺがいた。
そのちょっと向こうには、倉本くんとあかねちゃんがいたんだけど、その二人が話してるのが面白くないらしい拓が、二人の邪魔をするように話しかけてるみたいだった。
「蘇我さんって、ずっと違うクラスだったけど…あの子だよね?ほら、柚覚えてる?去年の合唱コンクールで実行委員だった…。でもいつだったか…、いじめられてるとかで一時期問題になってさ」
「そーそー。あ。柚も映美佳も知らないだろーけど、小学校の…、いつ頃だっけ?かなりやられたらしーよ」
さすが元Y小のななっぺとあゆだ。
蘇我さん達とは違うクラスだったみたいだけど、そういうウワサは耳に入ってるんだね。

