「じゃあこっちは?お好み焼きせんべい」
「何か、どっちもどっちだよね……あははっ」
たこ焼きせんべいの箱とお好み焼きせんべいの箱、二つを持って更に真剣に悩んでいる映美佳を見てたら、ついに吹き出してしまった。
そんな私を見た映美佳は、「こっちは真剣なんだからー」と頬を膨らませた。
「でも柚の笑った顔見て、ちょっと安心した。クラスの女子の中では完全アウェーみたいだし、もしかしたら旅行楽しめてないかもね…って、あかねちゃんとななっぺと話してたからさ」
「ああ…、少しだけだけど、話せる子がいるから。でもちょっと色々あって、それ以上は踏み込めないかも…」
「仲良くなれそうなのに…、仲良くなれないの?女子にはありがちのグループの縛りみたいなもん?」
「うん…。蘇我さんっていう子なんだけど……」
映美佳なら、絶対の信頼を置いてるからこういうことでもとても話しやすい。
私は班の結成から今まであったことを映美佳に話してみることにした。

