「マサと話したいなら二人で話せばいーだろ?俺らを巻き込むなよ」
「いや、柚のコトも心配だったんだよー?あまり仲良くない人達と班組んでるって言ってたし…」
「まあいいじゃん。自由行動は各自好きにデートすればいいんだし。だったらちょっとぐらいみんなで集まるのもアリじゃない?」
そうやって拓の怒りを制したのはななっぺ。
ななっぺの妙な落ち着きっぷりに、拓も仕方なく怒りを収めるしかなかったみたい。
「つーか、細井って最近センセーかってくらい落ち着きはらってねーか?例の年上彼氏のせい?」
「はははっ!まー、ななっぺの彼氏は瀬川とは違ってかなりオトナだからねぇ〜」
「多田は相変わらず一言多いよな」
「うるさいっ!」
久しぶりにみんなが揃った…この感覚がうれしいかも。
こうやってみんなでワイワイやってると、改めて居心地の良さを実感できるんだよね。
「柚ー、こっち来てよ。やっぱり大阪と言ったらたこ焼き?」
「え?映美佳、たこ焼きせんべい買うの?」
「やっぱセンスないかな〜?これはお父さんのおつまみ行き?」
たこ焼きせんべいの箱を持って、お土産を真剣に選んでる映美佳を見てると、少し微笑ましく思えてきた。
映美佳…、普段は私のしっかりしてない言動に喝を入れてくれるけど、こういう時は結構面白いキャラになるんだよね。

