引っ込み思案な恋心。-3rd~final~






「マサと話したいなら二人で話せばいーだろ?俺らを巻き込むなよ」



「いや、柚のコトも心配だったんだよー?あまり仲良くない人達と班組んでるって言ってたし…」



「まあいいじゃん。自由行動は各自好きにデートすればいいんだし。だったらちょっとぐらいみんなで集まるのもアリじゃない?」






そうやって拓の怒りを制したのはななっぺ。





ななっぺの妙な落ち着きっぷりに、拓も仕方なく怒りを収めるしかなかったみたい。






「つーか、細井って最近センセーかってくらい落ち着きはらってねーか?例の年上彼氏のせい?」



「はははっ!まー、ななっぺの彼氏は瀬川とは違ってかなりオトナだからねぇ〜」



「多田は相変わらず一言多いよな」



「うるさいっ!」






久しぶりにみんなが揃った…この感覚がうれしいかも。





こうやってみんなでワイワイやってると、改めて居心地の良さを実感できるんだよね。






「柚ー、こっち来てよ。やっぱり大阪と言ったらたこ焼き?」



「え?映美佳、たこ焼きせんべい買うの?」



「やっぱセンスないかな〜?これはお父さんのおつまみ行き?」






たこ焼きせんべいの箱を持って、お土産を真剣に選んでる映美佳を見てると、少し微笑ましく思えてきた。





映美佳…、普段は私のしっかりしてない言動に喝を入れてくれるけど、こういう時は結構面白いキャラになるんだよね。