もしかして…、昨日から何か違和感を感じてたのは、気のせいなんかじゃなかったってこと…?
私、正直友達付き合いは上手とは言えないし、裏に隠れてしまった事情なんて、全然気付かなかった…。
「杉田さんはまだこのクラスの女子とあまり仲良くなさそうだから言おうかな。私…、いじめられっ子だったんだよね」
「えっ、いじめってまさか…、西田さんと間山さんに?」
「まあ…、正確には、その二人を含む数人の女子にってところかな。小5から6年にかけて、かなりヒドイ感じだった」
ヒドイ感じ…が、どれくらいすごいものなのかは全然想像つかないけど…、聞くのも申し訳ない気がして、ついうつむいてしまった。
私は良い意味でも悪い意味でも目立たなくて、正直『いじめ』と呼ばれる類の嫌がらせは受けたことなかったし。
たぶん私が拓と付き合い始めてからのウワサや陰口なんて、蘇我さんの言う『いじめ』のレベルにもならないだろうし…。

