「蘇我さん?」
蘇我さんは自分の席で何か書いていたみたいで、プリントの紙や筆記用具が机に散らばっていた。
…というか、西田さんと間山さんは???
「杉田さんもまだ残ってたんだ?」
「うん。私は今日の日直で先生の雑用してて…」
「そっか。大変だよね、日直って」
「蘇我さんは?」
話の流れで聞いただけだったんだけど…
蘇我さんは私の問いに、ちょっと答えにくそうに曖昧な笑みを浮かべた。
あ…、私、聞いちゃいけないこと聞いたかな?
蘇我さんの表情で何となくそう思った私は、慌てて蘇我さんに謝った。
「ごっ、ごめん!どうでもいいことだったよね?邪魔してごめんね」
「いや…、あの…、実はさ……」
その場を繕って自分の席に戻ろうとしたら、神妙な顔をした蘇我さんに呼び止められた。
そして、とあるプリントを見せられた。

