引っ込み思案な恋心。-3rd~final~






「柚ぅ、あれからどぉ?」



「え?何が?」



「ほら、クラスに友達できないって言ってたじゃん?雅樹にも色々聞いてみてるんだけど、柚ってば相変わらず休み時間に一人で勉強してるみたいだし…」






あかねちゃんが『雅樹』と呼んでいるのは、もちろん倉本くんのこと。





あかねちゃんはみんなの前では倉本くんのことを名字で呼ぶんだけど、倉本くんと二人の時や私と二人の時は倉本くんのことを下の名前で呼ぶ。





…と言うのも、私と話してる時にあかねちゃんがついポロリと倉本くんのことを下の名前で呼んでしまったからで。。。





『柚なら口が堅そうだから大丈夫かぁ』って、そのまま私の前だけでは下の名前で呼び続けてるんだよね。






「うん…、やっぱり上手く馴染めなくて」



「そろそろ修学旅行でしょ?どーすんの?班分けは…、そろそろした?」



「うん、今日。結局余っちゃって、3人のところに入れてもらった感じ」



「そっかー。その3人は大丈夫そう?瀬川のファンとかじゃない?」



「それは大丈夫みたいだけど…、ちょっと…」






誰かに言って解決する問題かは分からないけど、私は3人に何となく感じた違和感をとりあえず話してみようと思った。





…と言うか、自分でもモヤモヤしてるから、すごく説明が難しいんだけど…。