引っ込み思案な恋心。-3rd~final~






まだ新学期が始まって間もないし、授業の進み具合にクラスごとの差はまだ出ていないハズ。





たぶん私も習っているところだろうし大丈夫…と思いながら、ななっぺに差された問題を読んだ。






「…どう?分かりそう?」



「確かに、この6問ある問題の中では一番難しい問題かも…」






かろうじて私のクラスでも習っているところだった。





分からない問題ではないけど、解くのに時間がかかるかも…。






「ちょっと時間くれるかな?解けるとは思うから」



「ごめんね…、柚」



「でもさすが柚だね〜。解けない問題なんてないんじゃない?まぁ、だったらうちらがこんなに頼りにしないよね〜」



「あかねちゃん…、柚の気が散るから」






あかねちゃんが色々言ってるのをななっぺが制してくれて、私は目の前の問題に集中することができた。





その間、ななっぺとあかねちゃんは他の宿題をしていてくれたみたい。






「…できたよ。解き方を説明するね」



「柚、はっや〜い!もっと時間かかるかと思ってたぁー」



「柚、ありがとう!とりあえず解き方のヒントだけ教えてもらっていいかな?で、柚の前で自力で解いてみるから、間違ってたら言って?」



「うん、分かった」