まだ新学期が始まって間もないし、授業の進み具合にクラスごとの差はまだ出ていないハズ。
たぶん私も習っているところだろうし大丈夫…と思いながら、ななっぺに差された問題を読んだ。
「…どう?分かりそう?」
「確かに、この6問ある問題の中では一番難しい問題かも…」
かろうじて私のクラスでも習っているところだった。
分からない問題ではないけど、解くのに時間がかかるかも…。
「ちょっと時間くれるかな?解けるとは思うから」
「ごめんね…、柚」
「でもさすが柚だね〜。解けない問題なんてないんじゃない?まぁ、だったらうちらがこんなに頼りにしないよね〜」
「あかねちゃん…、柚の気が散るから」
あかねちゃんが色々言ってるのをななっぺが制してくれて、私は目の前の問題に集中することができた。
その間、ななっぺとあかねちゃんは他の宿題をしていてくれたみたい。
「…できたよ。解き方を説明するね」
「柚、はっや〜い!もっと時間かかるかと思ってたぁー」
「柚、ありがとう!とりあえず解き方のヒントだけ教えてもらっていいかな?で、柚の前で自力で解いてみるから、間違ってたら言って?」
「うん、分かった」

