引っ込み思案な恋心。-3rd~final~






ななっぺがテスト勉強以外で私に勉強のヘルプを送ってくるなんて、結構珍しいような…。





実は、こんな性格で決して目立つことはない私なんだけど、唯一の取り柄みたいなものがあって…。





それが「勉強」だったりする。





友達同士で勉強会を定期的に開くきっかけになったのも、元はと言えばみんなが私に勉強を教えてほしいって言ったからだった。





私はただ、友達がいなくて休み時間とか一人で過ごすことが多かったから勉強に走っちゃっただけなんだけど…





今となっては勉強に関してだけはすっかりみんなから頼られることになってしまった。







今日は帰ってからも特に用事はないし…





とりあえず西田さん達との話が終わればななっぺの所には行けそうだな。





そう思って「OK」の返事をななっぺに送って、私は教室を見回した。







あ…、まだ西田さんと間山さんが残ってた。





ちょっと勇気がいるけど、こういうことは早めに言っておいた方がいいよね?





私は軽く深呼吸をしてから、楽しそうに話していた西田さんと間山さんの所に向かった。








「あの…、ちょっといいかな?」



「あ〜、杉田さん!どーしたの?」






二人の反応が怖かったけど、二人とも笑顔のまま私の方に向き合ってくれた。





何とか話できそうかも。