引っ込み思案な恋心。-3rd~final~






「結構柚も言うようになったよなー。俺も油断できないな」



「いつまでも言われっぱなしじゃ嫌だもん」



「その調子なら、大丈夫そうだな。笑えるぐらい復活したみたいだし」



「あ、そうだね。さっき私、笑ってた…」



「気付いてなかったのかよ?心配してちょっと損したかも」



「ううん、本当にありがとう。拓のおかげで元気出たから」






面接の内容なんてほとんどしゃべってないのに、拓とこうやって話してるだけでいつもの私に戻れた気がする。





ホントに拓の力ってすごい。






「…離さないからな」



「うん」






そう言った拓の手に、少し力が入るのを感じる。





来週はH高の一般入試と、週末には今日の試験の結果が出る。





来週が終わったら…、全てが決まるかもしれない。





その時、私は拓と笑っていられてるかな?





そうであってほしい…と、私も拓とつながれた手に思いを込めた。













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