引っ込み思案な恋心。-3rd~final~






「俺、別に変なコト何も言ってないのにな〜」



「ひどいよ、拓!」



「ぷぷぷ。面白れ〜」



「…もう手つながない」



「ええっ!?ごめん、もー言わないから!」






いつも私ばっかりからかわれるんだもん。




たまには私がこんなこと言ってもいいよね。





でも拓にはそんな私の言葉が意外だったのか、立場が逆転してしまった。





拓が慌てる姿もかなり珍しいかも。。。






「ウソだよ。拓が意地悪言うから」



「え?許してくれるのか?」



「だって…、拓の手は私を温めてくれるんだよね?」



「ああ、いつでもあっためる!柚のためなら何でもするし!」






拓、すごい必死だ…。




まさかここまで下手に出てくるとは思わなかったよ。





そんな拓の態度につい「ははは」と笑っちゃったら、拓は強引に私の手を掴んだ。