なるほど…。
私もつい、いつもの真面目な考えが先行しちゃって、『先生の言うことは絶対!』って思ってたけど…
みんな先生に隠れて上手くやってるんだね。
まさかあかねちゃんも、倉本くんとデートする計画立ててたとは…。。。
「俺らの班の班長はマサだっけ?計画表、どーすんだ?」
「だから今、それをケータイで調べてたトコ。ま、上手いコト書いとくから、拓は心配すんなよ」
「マジか?何かマサが神様に見えてきたんだけど!」
「大げさだし。あ。杉田ももし拓とホントに自由行動一緒に過ごすなら、班のヤツらに一応言っとけよ?いきなり消えたら大問題だからな」
「うん、そうだね。ありがと…、倉本くん」
確かに…、倉本くんの言う通りだよね。
もう休み時間は終わりそうだから放課後になってすぐにでも西田さん達に言っておかなくちゃ。
ちょっと…、と言うか、かなり言いにくいんだけど。
私は余りもので班に入れてもらってる身だしね。。。
「そーとくれば早速デートの計画立てようぜ、柚!」
「うん。じゃあ私、帰りに京都のガイドブック買っとくね」
「おう。行きたい所決めとけよ?俺は退屈な所じゃなきゃ、どこでもオッケー」
「一応忠告しとくけど。杉田、寺とか止めとけよ」
「うん…、了解」
さすが倉本くん、拓のことよく分かってるよ。。。
とりあえず抹茶とか和菓子とか、おいしいもの巡りにしようかな…と何となく考えたところで、次の授業の始まりを告げるチャイムが鳴った。
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