引っ込み思案な恋心。-3rd~final~






自分のクラスの長縄の列に並んで何となく周りをグルリと見回したら、4組の列の中に映美佳とななっぺを見つけた。





すると二人も私の姿に気付いてくれて、手を振ってくれた。





映美佳もななっぺも、この後にあるむかで競争にも出てるんだよね…確か。





映美佳の話だと、あかねちゃんは徒競争と綱引きに出てるらしい。





今年はあかねちゃんとあゆの徒競争直接対決は見られなかったけど、あゆは1位、あかねちゃんは2位でゴールしていた。





でも…あかねちゃんの徒競争を見ていたら、何か遠い人になったような気がして、少し寂しかった。





別のクラスだから、静かに応援してたけど、それでもこっちを全然向いてくれなかったし。





隣で見ていたあーさんも、「あかねちゃん、何か変わった感じするね」なんて言ってたっけ。






そうやってぼんやりとあかねちゃんのことを考えていると、ついに私達が入場する時間になった。





ドキドキする…緊張する…





だけど、拓が応援してくれてる。




きっと、大丈夫。





私は頭に巻かれたハチマキをそっと触った。





1組の、緑色のハチマキ。




だけど、ただのハチマキじゃない。





拓の気持ちが込められてる、私にとっては特別なハチマキ。





私はとにかく「大丈夫」と自分に言い聞かせながら、入場門をみんなに合わせて小走りでくぐった。













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