引っ込み思案な恋心。-3rd~final~






「あっ、柚。…そういえばもうすぐ長縄跳び?」



「うん。行ってくるね」



「頑張って!」






あーさんにも励ましてもらったけれど…、そういやあーさんを一人にしちゃうな。





西田さん達はたぶん大丈夫だろうけど、何か不安かも…とか思っていたら。






「おーーい、蘇我!自分の終わったなら応援だ、応援!!」



「え!?瀬川くん?応援に熱入れ過ぎだよー」






テントの前方から拓の大声が聞こえてきて、あーさんを自分達の所に招き入れてるようだった。





そこにはあの短い間に拓が誘ったらしい応援グループが出来上がっていて、もちろん倉本くんの姿もあった。






「たぶん拓の所にいれば大丈夫だよ」



「まあ…、一人だから助かったけど、応援小さかったらしばかれそうだね、アレ」



「ははは…」






確かに、午後の応援合戦で使う予定の小道具までもう持ち出してるし、ネタバレしちゃって大丈夫なのかな…?





とりあえずあーさんに苦笑いするしかないまま、私は入場門付近の長縄跳びの選手の列に並びに行った。