引っ込み思案な恋心。-3rd~final~






私…、拓とキス以上なんて、正直考えたこともなかったかも……。





キスされることはドキドキするけど、もちろん嬉しいとも思う。





ただ…、それで私の嬉しいって気持ちは満たされていたから…、拓の言葉を聞いて、かなり驚いてしまった。





『これ以上』の行為を知らないわけではないけど、そこまでは今の段階では無理だよ…。






「あ…、ごめん。何か柚の驚き方で無理だって分かったわ。まだそこまで考えてなかったよな?俺、また自分の気持ちだけ暴走してた……」



「ごっ、ごめん!拓がそこまで考えてるとは思ってなくて…」



「いや、俺ちゃんと待つから。こーゆーのはさすがに女子に負担くるのは分かってるつもりだから、柚の気持ちがそうなるまで……、待つ」



「ホントにごめんね…」



「キスできるだけでもありがたく思わなきゃな」






そう言って拓がまた私にキスをしてきた。





今度もまた、深い深いキス。





これだけでも気持ちがとろけそうなくらいなのに、拓は私ともっと深い所で交わりたいと思っているのかな…?