引っ込み思案な恋心。-3rd~final~






「まあな!話したくないのに無理矢理吐かせる必要ねーよ。それに今日は蘇我が初めて来てくれたんだから、みんないい気分で帰りたいだろ?」



「そうだね。じゃあそろそろ帰ろうか。ななっぺ用意できた?あーさんもY小だったら帰り道同じだよね?一緒に帰ろうよ」



「え…?私もいいの?」



「もちろん!ねっ、ななっぺ?」



「うん。私は部活週に2、3回しかないから、部活ない時は一緒に帰れるし、下校する時も誘ってよ。柚が私のケータイの連絡先知ってるから」



「ありがとう…。すごく嬉しい」






まだぎこちない感じだったけど、あーさんは嬉しそうにあゆとななっぺと帰って行った。






そして、映美佳とあかねちゃんも…。






「瀬川、柚のことよろしくね」



「ちゃーんと家まで送り届けるんだよ〜」



「うっせーな!分かってるからとっとと帰れよ。柚と早くしゃべりたいから」



「はいはい。じゃーねー、瀬川」



「柚も気を付けて帰ってね」






映美佳とあかねちゃんが部屋を出ていくと同時くらいに、急に拓に後ろから抱き締められた。






「拓…!?まだ片付け終わってないよ?」



「片付けは後からやればいーじゃん。今は柚に触れさせて?修学旅行の自由行動以来、全然二人になれなかったし」



「…うん」