引っ込み思案な恋心。-3rd~final~






「あーさん、今日はどうだった?やっぱやりにくかったかな?うちらの耳にもいじめられてた話入ってたからさ、いきなり大勢と色々やるのは大変だったよね」



「ううん。みんな沸き合い合いとしてて…、それ見てるだけでも楽しかった。こんなに頼もしい友達がいれば、柚が一人でも生き生き見えてた理由が分かった気がする」



「嬉しいコト言ってくれるじゃん、あーさん♪ところでクラスではあれからどうなの?パシリはなくなった?」






あゆにそう聞かれたあーさんは、ちょっと答えにくそうにうつむいたと思ったら、すぐに頭を上げて私達を見回しながらこう話してくれた。






「柚と瀬川くんのおかげで、あの人達とは完全に切れたと思う。私は柚としか話さないし、あの二人も私に話し掛けてくることすら無くなったから」






私もあーさんの後に続いた。






「あの後…、ビックリしたんだけど、クラスの他の何人かの女の子達にも話し掛けられて。前からあーさんがパシられてたのを知ってる子がほとんどだった。みんなどうにかしたいとは思ってたらしいけど、西田さん達に言いくるめられてどうにもできなくて困ってたって」



「へえ…、じゃあ1組の女子の間では、密かに西田さんと間山さんは疎まれてたってコトかぁ」



「けっこーいー人が多いんだね、1組って。そんだけ包囲網ができてれば、大丈夫なんじゃない?」



「あかねちゃんは楽観的だなぁ。他のクラスにも、あーさんをいじめてた人いたんでしょ?その人達は?」






今度はななっぺに聞かれて、あーさんがそれに答えた。